Sustainability

サステナビリティ

サステナビリティ(持続可能性)のテーマはボッシュ・バリューにしっかりと根づいており、数十年前から企業文化に不可欠な要素となっています。ボッシュの目標は環境への影響をできるだけ小さくすることです。グローバルに事業を展開する企業として、ボッシュは製品ライフサイクル全体にわたって持続可能性に総合的なアプローチを追求しています。

クライメートニュートラル 気候中立

気候変動は人類が直面している最大の課題のひとつであり、気候変動を阻止することは社会全体にとっての務めです。ボッシュ・グループの一翼を担うボッシュ電動工具事業部も、気候変動防止において先駆的な役割を果たすべく努力しています。世界400箇所以上に工場を擁するボッシュは、2020年以来、クライメートニュートラル(スコープ1および2)を実現しています*。ボッシュのクライメートニュートラル戦略は4つの方策で構成されています。第1にエネルギー効率の向上、第2に再生可能エネルギー源からの自前でのエネルギー(新クリーン電力)の生成、第3に再生可能エネルギー源からの電力(グリーン電力)の購入、第4に最後の手段として、CO₂残余排出量を相殺するためのカーボンクレジットの活用です。

第1の方策:エネルギー効率

ボッシュ・グループの持続可能性戦略を踏まえ、エネルギー効率を高めることは、ボッシュにとって重要な手段となります。ボッシュの目標は2030年までに約7万5,000MWh削減することです。2023年には、ボッシュ電動工具事業部が実施したエネルギー効率プロジェクトにより、1万1,749MWh以上の削減が達成されました。これは、主として換気システムなどを通じた、インフラとビルディングサービスエンジニアリングでの削減幅の拡大によって実現されました。2023年に世界中で実施したエネルギー効率プロジェクトは合計563件に達しました。


第2の方策:新クリーン電力

「新クリーン電力」という名のもとで、ボッシュは再生エネルギーの生産を推進しています。チェンナイ(インド)、東莞(中国)、ウディネ(イタリア)、ヴィラースハウゼン(ドイツ)、ザンクト・ニクラウス(スイス)、ブレダ(オランダ)、ゼープニッツ(ドイツ)のボッシュ電動工具事業部の拠点にある太陽光発電プラントの稼働により、2023年には約1,821MWhが生成されました。他のシステムも現在建設中です。


第3の方策:グリーン電力

カーボンニュートラルのクオリティをさらに高めるために、ボッシュは既存のプラントからのグリーン電力の購入に集中し、2019年以来、対応する原産地保証のある再生可能エネルギー源からの購入量を大幅に増やしてきました。2023年、ボッシュ電動工具事業部は世界中での電力需要の約97%をグリーン電力でカバーしました(ボッシュ・グループ全体では99%)。同時に、ボッシュは当社のエネルギーサプライヤーと長期契約を締結しています。


第4の方策:カーボンオフセット

現在、ボッシュはカーボンクレジットを利用して、燃焼プロセス(暖房、プロセス熱)などからのCO₂残余排出量を相殺しています。さらに、グリーン電力の利用が制限されている国で調達する電力を相殺するためのカーボンクレジットについても検討しています。方策1~3を推進することで、カーボンニュートラルの実現のためにオフセットする割合を徐々に減らし、2030年までに15%以下に抑えたいと考えています。

2023年、ボッシュ電動工具事業部では約2万2,385トン(ボッシュ・グループ全体では58万1,000トン)のCO₂を相殺しました。

ボッシュが相殺プロジェクトを選択する際は、ゴールドスタンダードなどの国際的に認められた独立した認証を一貫して重視しています。プロジェクトでは環境保護に配慮した開発と社会的開発の両方を促進したいと考えているからです。同時に、残余排出量の削減にも取り組んでおり、それに応じた行動計画を策定しています。これに関する最も重要な対策は、電力エネルギーミックスに占めるグリーン電力の割合を2030年までに100%に増やすことです。その他の対策としては、自社車両フリートにおけるeモビリティの強化、地域暖房による低排出熱供給、電動化、水素とバイオガスの利用などがあります。


この4つの方策は、できるだけ大きな影響を与えられるよう、継続的に最適化されています。さらにボッシュは、企業の成長率に関係なく、会社の直接の影響範囲を超えた上流と下流での排出量(スコープ3)を、2018年と比較して2030年までに絶対値で15%削減するという目標を掲げています。その結果、私たちの照準は、購買、物流管理、製品開発における活動にさらに移行しています。



ボッシュ電動工具事業部のサステナビリティ責任者、Isabelle Gola
「私たちは、スコープ3の目標も達成できるように常に取り組んでいます。ボッシュ電動工具事業部では、主に使用材料、製品の設計とパッケージ、そして循環経済モデルに照準を合わせています」

ボッシュ電動工具事業部のサステナビリティ責任者、Isabelle Gola

削減、再使用、再利用

図:循環経済戦略、リサイクル材料、再生、材料効率
さらに持続可能な製品ラインナップのための循環経済

循環経済戦略により、ボッシュは製品のライフサイクル全体(調達、生産、使用、返品、改修、材料のリサイクル、再使用)において、可能最大限の持続可能性を達成することを目指します。

この目的のために、ボッシュ社内でサイクルをつくる、もしくは、確立されたリサイクルプロセスの一環として社外でサイクルを閉じたいと考えています。こうして、ボッシュは材料使用量と製品のカーボンフットプリントを削減することで、スコープ3の目標の達成に寄与するだけでなく、環境基準や社会的基準の遵守に関連する潜在的リスクも防止しています。これは、材料のリサイクルによって、特にバリューチェーンのリスクの高い部分を排除できるためです。

Ecodesign and materials

エコデザインと材料

製品ライフサイクルを分析することで、バリューチェーン全体を通じて私たちの製品が可能な限り持続可能となるような設計方法を特定します。ボッシュの目標は、さまざまな製品群について、最も激しいCO₂ホットスポットがどこにあるのかを明らかにすることです。この目的で、電動工具を手作業で個々の部品に分解し、詳細に調べます。これにより、未来の世代の製品を改善することができます。

Plastics

エコデザインと材料

プラスチック

ボッシュは工具で使用する再生プラスチックの量を増やすことを目指しています。これにより、一次原料の消費量、環境への影響、および原料抽出におけるリスクが低減されます。

Battery

エコデザインと材料

バッテリー

工具のエコロジカルフットプリントは、バッテリーの生産、使用、リサイクルによって大きく左右されます。そのため、私たちはあらゆる努力を払い、耐用年数を最大化し、持続可能なリサイクルソリューションを実現しようとしています。

Drive unit

エコデザインと材料

ドライブユニット

ボッシュ製品の寿命をのばすことは、最終的には資源保護にも役立ちます。ボッシュの多くのツールに、長寿命とハイパワーを兼ねたブラシレスモーターが採用されています。

プラスチック
プラスチック

ボッシュは自社の責任を認識しており、たえず環境フットプリントの削減に取り組んでいます。この点で大きな要因となるのは、ほぼすべてのボッシュ製品と工具ケースで欠かせない要素となっているプラスチックです。プラスチックはCO₂フットプリントに大きな影響を及ぼします。ボッシュはさまざまなプロジェクトを通じて、バージンプラスチックの削減、製品に使用するリサイクル材料の割合の拡大、段ボールパッケージへの切り替え、使い捨てポリ袋などの不要なコンポーネントの廃止など、全ての製品分野で思いきった措置を講じてきました。

紙

森林との責任ある関係を維持することは、ボッシュにとって重要なテーマです。これを踏まえ、パッケージや取扱説明書に再生紙繊維の割合の高い紙を使用することに取り組んでいます。

しかし、それだけではありません。2022年末をもって、欧州のボッシュ電動工具事業部で作られる紙ベースの研磨剤は、すべてFSC®認証取得済みとなりました。これは、現時点では認証を受けていないC410およびC420シリーズを除く、2021年9月以降に製造されたすべての紙ベースの研磨剤に当てはまります。FSC®認証は、欧州全域で研磨紙の製造に使用される紙が、適切に管理されたFSC®認証を受けた森林およびその他の管理された調達源からの原料で作られていることを保証するものです。こうして、サプライチェーン全体での責任感も強化しています。

責任あるサプライチェーン

ボッシュ・グループの一員である私たちは、全てのビジネスパートナーと協力し、現代の地球規模での社会的・環境的な課題への答えを模索したいと考えています。これは、すべてのステークホルダーによる持続可能性に関する相互理解によって支えられています。ボッシュにおける持続可能なサプライチェーン管理の詳細については、こちらをクリックしてください

2023年以来、ボッシュ電動工具事業部の全生産施設の60%以上がSedexに登録されています。Sedex(サプライヤーエシカル情報共有プラットフォーム)は、サプライチェーンを社会的・環境的に責任あるものに保ち、透明性を確保し、労働条件を監視し、潜在的なリスクを評価することを目的とする民間の会員組織です。2025年までに世界中のボッシュの全生産施設の加盟手続きを終えることがボッシュの目標です。

協働
WWFドイツとボッシュ電動工具事業部
WWFドイツとボッシュ電動工具事業部

ボッシュにとって、事業と責任は不可分の関係にあります。これを踏まえ、ボッシュはWWFドイツとの長期的なパートナーシップを通じて持続可能性への取り組みを強化し、変革を加速しています。協働の一環として、持続可能性に関するボッシュの価値創造の分野において、WWFの専門家と重要な対話を進めていく予定です。具体的には、気候、パッケージ戦略、会社の循環型の方向性に関する問題などです。もうひとつの要素は、従業員が会社の持続可能な変革についていけるようにするための啓発とトレーニングです。同時に、ボッシュ電動工具事業部はWWFによる自然保護の目標達成を支援しています。また、現在の気候と生物多様性の危機を阻止するために必要不可欠な変化を加速させるためのアジアでのプロジェクトに資金を提供しています。

事実、数値、データ

* 世界400箇所以上に拠点を置くボッシュ・グループは2020年2月からカーボンニュートラル(スコープ1と2)を実現しています。このために、2022年には70万トンのCO₂残余排出量がカーボンクレジットによって相殺されました。スコープ1、2、3は温室効果ガスプロトコル企業会計および報告基準に沿って使用されます。気候に関連するさまざまな温室効果ガスおよび物質が気候に及ぼす影響を比較可能にするために、排出量はCO₂換算で表されています。このレポートでは、分析に関連する範囲内でCO₂とその他の温室効果ガス、気候関連物質の影響が考慮されています。「CO₂」と「CO₂等価物」という言葉を同じ意味で使用しています。

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